
介護サービスを利用している要介護の人の日常的なお世話を、その方のご自宅までうかがってするのが、ホームヘルパー(訪問介護員)の主たる仕事です。身の回りの世話、入浴、排せつ、買い物など生活全般のことをお手伝いしますから、その人たちにとってはなくてはならない存在です。
ホームヘルパーとして働くためには、介護福祉士、介護職員初任者研修修了、実務者研修修了などの資格が必要です。訪問介護事業所では、法律で定められた人数のホームヘルパーを置く必要があります。
もくじ
仕事内容、業務内容
ホームヘルパー(訪問介護員)の具体的な仕事内容は、要介護の高齢者、障害者の食事、排せつ、入浴などの身体的ケアを中心に、調理、掃除、洗濯、買い物などの生活全般をサポート、通院などの乗降介助の3分野に分けられます。
訪問介護事業所のサービス提供責任者の指示で、一人で自宅を訪問し、1回当たり1~2時間働きます。
必要とされる職場、施設
ホームヘルパーは、訪問介護事業所の他、ケアハウス(軽費老人ホーム)、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、小規模多機能型居宅介護施設などで働くことができます。
給料、時給、年収
持っている資格、経験年数、働く場所、環境などによって、ホームヘルパーの給料には大きな開きがあります。
あなたが無資格、未経験でも働く場所はあります。働きながら資格を取得できる環境も作られてきています。あなたの頑張り次第で、いくらでもステップアップできます。
では、具体的に就業形態別のお給料、条件を見てみましょう。
【正社員】
月給18~22万円以上、各種手当、平均年収292万円
各種保険、交通費、賞与、退職金
【契約社員】
月給16~19万円以上、各種手当
各種保険、交通費
【派遣】
時給1000円以上
【アルバイト・パート】
時給800円以上
いかがでしたか?これらの数字、条件をどう思われましたか?実際、他の職種に比べて、むちゃくちゃ好条件とは言えないかもしれませんが、人のお世話をするやりがい、喜んでいただけたときのうれしさなどは、何事にも代えられません。
勤務条件
ホームヘルパー(訪問介護士)の勤務時間、休日、夜勤の有無などの勤務条件はどうなっているでしょうか?通常、8:30~17:30の日勤勤務が多いです。訪問介護事業所によっては24時間体制のところもあり、その場合、夜勤もありますし、夜間ホームヘルプサービス(夜間対応型訪問介護)で夜間専従として働くこともできます。
休日はシフト制で、週休2日制または月8~9日の休みのところが多いです。
アルバイト・パートなら、「週1回」、「1日1時間」、「土日のみ」などあなたの都合に合わせて働けます。
働き方
あなたのライフステージや事情に合わせて働きやすいのが、介護・福祉の現場の仕事です。正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなどあなたの都合に合った就業形態を選びましょう。
実際、ホームヘルパー(訪問介護士)の就業形態別割合は、正社員18%、非正規(派遣、契約、パート、アルバイト)80%となっています。男女比では80%以上が女性です。
訪問する場合、直行直帰することが多く、平均的な1日当たりの訪問件数は4~5件です。
ホームヘルパー(訪問介護士)になるには?
介護福祉士、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)、実務者研修などの資格が必要です。特に、介護職員初任者研修は一番取得しやすい資格です。無資格の方は、この資格から取得されることをおすすめします。
通信教育の他、ハローワークの職業訓練、現場で働きながら資格取得を目指せる事業所、施設もあるのでチェックするといいでしょう。
キャリアアッププラン
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級))終了後、実務者研修を経て、介護福祉士の国家資格の受験資格が得られます。コツコツとステップアップしていくことができるので、やりがいがあります。最終的に、サービス提供責任者を目指せればいいですね。
仕事のメリット・デメリット
ホームヘルパーに限らず、介護の仕事は、正直、大変で厳しいです。しかし、ホームヘルパーの場合、サービス利用者の自宅を訪問し、それぞれの状況に応じて判断しながら行うのは、大変な反面、自分の能力を発揮できてやりがいを感じられます。
基本的に一人で訪問するので、不安や負担を感じることもあるかもしれませんが、責任感のある仕事です。利用者やその家族からねぎらいの言葉をもらえば、うれしさもひとしおです。
まとめ
ホームヘルパーの仕事のことをまとめました。ホームヘルパーの仕事に就こうと思っている方の参考になればうれしいです。
介護職のスタートとしてホームヘルパーをとらえ、そこからどんどんキャリアアップしていけるわけですから楽しみです。ぜひ頑張ってください。