介護職の種類

日本の高齢化のスピードは、世界で一番早いと言われています。その高齢化に対応するため、介護保険制度は、開始以来、年々拡充されてきています。

今後介護の仕事は、増える一方で、活躍の場もどんどん広がっています。しかし、その仕事の種類は多く、それに対応する資格も多岐にわたります。

介護業界への就職、転職を考えておられる方のために、介護職の種類や特徴をご説明します。

介護施設で働く介護職の種類

介護施設と言っても、特別養護老人ホーム、グループホーム、有料老人ホームなどいろいろあります。そこで働く介護職の方は、入居されている高齢者の食事、排せつ、入浴、日常の世話などをします。

介護業界では慢性的人手不足が続いています。有資格者は厚遇されますが、未経験・無資格者の求人もたくさんあります。

1987年に、「社会福祉士および介護福祉士法」によって制定された国家資格で、介護の専門職です。

介護施設や介護事業所などの入所施設や、障害者支援施設、療養型医療施設で勤務しますが、そこでは医師や看護師、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士らと協調して働く必要があります。

さらに、ホームヘルパー2級や介護職員初任者修了者などに技術指導を行います。キャリアを積む中で責任者になり、さらにはケアマネージャーへとステップアップしていけます。

給与、待遇等は勤務する職場や実務経験によって異なりますので、勤務する際には確認しましょう。

介護職の初めの資格です。その後経験を積む中で、介護福祉士、ケアマネージャーへステップアップを目指しましょう。

特別養護老人ホームやグループホームには必ず置かれます。グループホームでは、介護職員を兼ねることが多く、サービス担当者間の会議、入居者のケアプランの作成、介護職員の指導に加えて、家族とのコミュニケーション、入所者のケアなどもします。

特別養護老人ホームに置かれ、入居者の入退所、入居者の安全対策、他の職員や公的機関などとの連携に関わります。施設によっては、送迎業務や入居者のケアに関わることもあります。

介護施設に入所の方ではなく、在宅の方に介護のサービスを行う介護職の種類をご紹介します。

訪問介護事業所に所属して、在宅の方のご自宅に伺い、家事、掃除、買い物などの日常生活の支援、介護をします。介護福祉士、介護職員初任者研修の資格がいります。

サービス提供責任者は、職種名です。訪問介護事業所で、利用者とケアマネージャーとの間で調整を行い、在宅介護サービスが適切に行われるようにします。

所属のホームヘルパーのシフト管理や相談を行いますが、自らもサービスを行います。特にむずかしい利用者などには積極的にかかわります。

在宅高齢者の方が通う通所介護事業所で、日帰りの送迎、入浴、排せつ、食事などのケアとともに、利用者の方と一緒にレクレーションを楽しみます。利用者の気持ちに寄り添い、喜びを分かち合えるやさしい気持ちの方にぴったりな職種です。

介護の専門知識を深め、事業所内の各スタッフをまとめ、スタッフ同士、各連携機関との調整、地域との交流を図るなど管理職になると、さまざまな仕事をする必要が出てきますが、またやりがいを感じることもできます。

経験、キャリアを積み、専門知識、スキルを高めて、管理職を目指せます。長年の経験、実績、持っている資格次第では、フロアリーダー、ユニットリーダーなどのリーダー職も目指せます。目標を持って働けば、やりがいも生まれます。

「介護以外の介護職」って、少しわかりにくいかもしれませんが、介護施設などで働く介護職以外の職種のことです。介護事務や調理スタッフなどです。これらの職種も、介護施設を運営していく上ではなくてはならないです。

介護施設での事務全般を行います。国・自治体への介護報酬の請求、利用者にサービス利用料の請求をします。これらに伴う書類作成の他、電話応対、来訪者・来客への対応、備品管理、発注なども行います。介護職を兼任していることが多いです。その場合の採用条件をチェックしましょう。

特別養護老人ホームなどでは、専任の調理員が行いますが、グループホームなど小規模なところでは、介護補助員が調理スタッフを兼任していることもあります。

入居者の状況、体調、介護度に合わせて食事の形態を工夫します。配茶・配膳、食事介助を行います。介護補助員を兼務する場合は、介護職員初任者研修の資格を持っている方がいいでしょう。

まず、施設で働くのか？在宅サービスで働くのか？迷うところだと思います。あなたが介護の仕事を通してどんなことをしたいのか？自分のやりがい、自分の理想、目標、そしてあなたの家族の状況も考慮して、選ぶといいでしょう。

介護団体の調査によると、介護職を選んだ理由の第一位は、「やりがいがある」、2位が「資格・技能を生かせる」、3位「今後仕事のニーズが高まる」でした。

高齢化社会に猛スピードで突入している日本では、今後ますます介護の仕事は増えるばかりでしょう。

そんな業界では、自分自身の働きがい、やりがいを見つけやすいと言えるでしょう。家庭と仕事の両立を考えている女性にも働きやすい職業です。

たくさんの職種の中から、どれが自分に向いているのがよくわからなければ、転職サイトに登録して、コンサルタントと相談するのが近道です。プロとしてのアドバイスがいただけます。一人で考えるより、あなたにふさわしい職種が見つかりやすいでしょう。

介護の仕事は、大変な一面、利用者やその家族に喜ばれる、やりがいのある仕事です。ぜひ、あなたにぴったりな介護職を見つけてくださいね。